見学会報告
 
■地区講演会

開催日 平成20年5月22日(木)
会場 鯉城会館 5階パール
題目 「低炭素社会構築に向けた技術革新」
講師 国立環境研究所 特別客員研究員 西岡秀三 
講演内容 1.なぜ低炭素社会へ進まねばならないか
2.どのような道筋で下げるのがよいか
3.日本で70%削減は技術的に可能
4.環境エネルギー技術革新計画
5.人類財産の共有
6.エネルギー技術社会全体を変える 新産業革命
7.低炭素社会の構築に向けて -削減シナリオの意味するところ-
 
気候変化影響を懸念する理由
(AR4統合報告書:第3次報告より懸念は強まっている)
・ 特異で危険にさらされているシステムのリスク
- 脆弱な極地山岳社会、生態系にすでに影響が観測されている
- 工業化より1.5 ー 2.5 度上昇で特異なシステムへ影響(多様性ホットスポットなど)
- 工業化より2 ー 3 度以上上昇で動植物種20ー 30% 程度絶滅
・ 極端な気候変動のリスク
- 近年の実対応からみて第三次報告より脆弱性が高まっている。
- 旱魃、熱波、洪水の増加予測はより確実に
・ 影響と脆弱性の分布
- 経済的弱者に影響大:途上国、老人貧困層、乾燥地域、メガデルタ
・ 集計された影響:正負の影響の和
- 市場利益は早めでピーク、正味費用は温暖化とともに増加
・ 大規模不連続現象のリスク
- 何世紀にもわたる温暖化で海水熱膨張は続く
- 南極・グリーンランド氷床の力学的過程(AR4 では十分には評価されていない)
 
先進国削減と途上国排出量[2050]
先進国一人当たり排出量まで世界で許容
人口:10億人 6ガス:炭素換算10億トン ( ):一人当たり
2050年先進国全体削減率%量
(1990)
人口(1990)(2050)
先進国=世界一人当たり排出量 世界排出量
10.8(2.04)
5.29
9.19
先進国排出量
5.3 (4.8)
1.11
1.20
途上国排出量
5.5 (1.32)4.18
7.97
日本削減率%
50 2.25 20.6 2.7 17.9 36
70 1.32 12.1 1.59 10.5 62
80 0.88 8.1 1.06 7.0 75
87
世界均等
0.58 5.4 0.69 4.6 83
90 0.44 4.1 0.53 3.5 87
西本(2007)提供データから作成
排出削減に向かう(10.8⇒8.1)だけでも、先進国は80%程度の削減(日本は75%)、
途上国は現在の一人当たり排出量以下に下げることになる。
50%削減では、それ以上ときわめて厳しい削減が必要
 
 
 

(講演中の様子)
■島根県立古代出雲歴史博物館

日時 : 平成19年11月7日(水) 参加人数 : 26名
場所 島根県出雲市大社町杵築東99番地4
施設名 島根県立古代出雲歴史博物館

施設概要

 出雲大社の東隣に建設された島根県立古代出雲歴史博物館は、荒神谷遺跡の銅剣・加茂岩倉遺跡の銅鐸、出雲大社本殿の巨大柱等々が展示されている博物館で、鉄・木の展示物が多く、温湿度管理を細かく制御されたシステムとなっている。また、海に近いこともあり、鉄関連の展示物が多いため、アルカリフィルター(除塩フィルター)にて、室内を中性に保っている。

建築概要 建物規模 地上2階(一部3階、一部地地下1階)  
建築面積 9,010m2
延床面積 11,257m2
主要機器 吸収式冷温水機 冷房能力   736Kw 14℃/7℃ 2台
暖房能力   618Kw 55℃/48℃
燃料 灯油 56.5kg/h  
開放式冷却塔 冷却能力   738Kw   2台
真空式温水機 暖房能力   581Kw 60℃/50℃ 2台
燃料 灯油 56.0kg/h  
プレート熱交換器 暖房能力 581Kw 2台
1次側温水   831L/min 60℃/50℃
2次側温水   1187L/min 55℃/48℃

熱源システム概要図



設備概要

1. 展示室
1)空調方式
・分流型空調機による単一ダクト方式。
・各空調機はバイパスダクト(MD(常時閉)で切替)で接続し、バックアップ機能を持たせている。

2)空調機
・分流型空調機
・冷水コイルを循環側と外気側に分けることにより低負荷時の冷水流量低減を図っている。
2. 収蔵庫
1)空調方式
・空調機による単一ダクト方式。
・各空調機はバイパスダクト(MD(常時閉)で切替)で接続し、バックアップ機能を持たせている。

2)空調機
・コンパクト型エアハン。
3. エントランス棟
1)湿式床冷暖房設備
・床シンダー内にパイピングプレートを設置し架橋ポリエチレン管を敷設する。
・架橋ポリエチレン管内に冷温水を通すことにより、床面からの輻射熱を発せさせる。
・床下よりパイピングプレート内に吹出した空気を窓際の床吹出口より室内に給気する。

2)全空気式床冷暖房設備
・床下よりOAフロアー内に吹出した空気を床端部の床吹出口より室内に給気する。

3)空調機
・還気温度制御
・1台の空調機で1〜3階の空調(放射床冷暖房設備)を行っている。


エントランス棟ダクト系統図

■記念講演会

開催日 平成19年5月22日(火)  参加人数:87名
会場 鯉城会館 5階 パール
題目 『サステナブル建築デザインの最新動向』
講師 慶応義塾大学 教授
理工学部 システムデザイン工学科
大学院理工学研究科 開放環境科学専攻
空間・環境デザイン工学専修
伊香賀 俊治 様
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

(講演中の様子)
 
「サステナブル建築」の定義に始まって、色々な
事例を基にした分かり易い講演を頂いた。また、
建築物の環境性能を測るシステム「CASBEE」の
評価結果についても説明頂いた。

講演用スライドの中から幾つか掲載させて頂いた。
■平成18年度 第1回技術セミナー

開催日 平成19年 2月23日(金) 13:30〜17:00
会場 平和大通り電気ビル 13階会議室
参加者数 セミナー 88名、懇親会 41名
第1部

■「ダイヤモンドシティ ソレイユ」の大型氷蓄熱式空調熱源設備
 (第20回 空気調和・衛生工学会 振興賞技術振興賞 受賞実績)


講師 中国電力株式会社 販売事業本部
システム提案担当 専任課長 桑升 茂敏 殿
(株)エネルギア・ソリューション・アンド・サービス
技術部 清水 秀彦
写真
1 建築計画の概要
所在地 広島県安芸郡府中町大須2丁目1−1
建物用途 物販店舗
構造 鉄骨造  地上 5階  塔屋1階
延床面積 約218,130m2(約66,100坪)
店舗面積 約118,000m2(約35,760坪) 延床面積の54%
中央熱源対応面積 約 78,400m2(約23,760坪) 店舗面積の66%
2 熱源計画の概要
 省エネルギー・省コスト化が図れるピークカット型氷蓄熱システム
 安全性に優れ、無人化運用・24時間監視が可能
 建物全体の中心部分に熱源機械室を適正配置
 氷蓄熱槽置場は立体駐車場の未利用空間を有効活用
3 性能検証の実施と結果
 熱源システムの運用状態と冷水供給温度の制御性、各機器性能が確認された。
  熱源システムの運転状況
 無人化スケジュールにより、蓄熱運転・放熱追掛け連合運転・ピークカット運転(蓄放熱のみ)と自動的に稼動運用が行われている 。
  機器性能
 冷凍機連合運転)に多少の変動はあるが、2次側冷水を 7℃で安定して供給していることが確認できた。また、ブライン冷凍機本体の冷却能力(蓄熱運転時・追掛運転時共)及び平均COPもほぼ設計の仕様値を満足していた。
 氷蓄熱槽については、蓄熱運転〜放熱連合運転〜ピークカット運転と安定して運転しており、設計蓄熱量239GJ+16%増で仕様値を十分満足している
4 システムの省エネルギー効果検証
  低冷却水温度運転
ブラインポンプのインバータ化
予測負荷制御システムの導入運用(H16年9月20日)
蓄熱使い切り制御(残蓄ゼロ制御)

5 年間運転実績
  年間負荷需要量の推移
年間熱負荷量頻度分布
日最大時熱負荷運転
年間消費電力量とシステム効率
H16年度〜H18年度 3年間の運転実績(月別供給熱量推移)
H16年度〜H18年度 3年間の運転実績(月別熱源電力量推移)

6 運用改善による省エネルギー効果
  冷水供給温度の変更
 ・設計値:7℃に対し、中間期:8 ℃・冬期: 9 ℃に設定変更を行い運用
冬期の蓄熱完了条件の変更
 ・設計値:- 5℃に対し、冬期: - 3℃に設定変更を行い蓄熱時間の短縮運用
蓄熱使い切り制御(残蓄ゼロ制御)の導入
 ・平成16年9月から残蓄ゼロ制御を導入し、残蓄放熱量・冷凍機の運転時間の最適化を図る
  上記の運用変更,改善により下記の効果が得られた
 ・中間期・冬期は温度可変にてシステムCOP3.3に改善され、約6%の省エネとなった
 ・年間平均システムCOP3.1は計画値から約0.7%の向上となった
 ・竣工から既に約3年弱が経過COP3.1の性能を維持、安定した運転・運用を継続している


■サンポート高松地区 地域冷暖房施設
 (第20回 空気調和・衛生工学会 振興賞技術振興賞 受賞実績)

講師 大成建設株式会社 設計本部設備グループ
シニアエンジニア 疋田 昌之 殿
写真
1 熱供給施設の概要
建築主 四国電力(株)
所在地 香川県高松市サンポート1番1号
供給エリア面積 13.9ha
供給床面積 約144,000m2(約43,600坪)
供給熱媒 冷水 ( 5℃) 、温水 (49℃)
熱供給需要家 冷水 9725kW 、 温水 5,286kW(T・U期合計)

2 機器設備概要
 主要熱源仕様
 
電動ターボヒートポンプ(HP) 1,600 RT
電動ターボ冷凍機(TR) 2,400 RT
海水ポンプ 12,325 L/min × 5台
海水熱交換器(V期まで含フクんだ能力) 4,500 kW   × 5台
蓄熱槽(平型完全混合型) 1,300 m3
     (竪型カタ温度成層型) 1,800 m3
クーリングタワー(バックアップ用) 1,600 RT

 熱源システムの略系統(概念)図
3 熱供給施設の特徴
 
1) 未利用エネルギー(海水)を利用した、省エネルギー、省資源、都市環境配慮技術と効果
省エネルギー効果(プラントCOP)は高い数値を記録している。
高松という土地柄、省資源としての節水は大きな意味を持つ。
「熱汚染(ヒートアイランド)」の原因の一つである冷暖排熱を放熱せず、処理している。
2) 高効率な機器、システムの採用
建物毎の熱源システムに比べて多くかかる地域導管等の搬送用エネルギーを最小限に抑える制御方法を採用した。
3) 取扱いの難しい海水を安定して利用する技術
海水は、扱いが極めて難しく、計画時には数々の検討を要し、実際の運用でも改良を行い、熱供給事業の根本である「安定した供給」を維持してきた。
4 熱供給システム構成のコンセプト
 
熱供給プラント
 □高効率プラント
  ■省エネルギー
  ■未利用エネルギーの活用(海水の温度差利用)
 □省資源
  ■節水(海水を冷却水に使うため冷却塔の補給水が不要)
 □環境負荷低減
  ■CO2削減
  ■ヒートアイランド対策
熱供給事業
 □安定供給・高い信頼性
 □熱量金の低廉化
5 目標(システムCOP≧1.0)達成のための省エネルギー計画の立案
省エネルギーを目指した改善項目と内容
 
改善・対応項目 改善内容
冷凍機の運転方法・制御方法 冬期夜間等の低負担対応運転の検討、冷却(加熱)水量の流量調節方の変更、冷凍機容量分割と運転順位の決定、冷却水下限温度の検討 他
蓄熱槽の効率的な運転方法 蓄熱効率の算出と、効率的な運転となる払出し流量の算出、平型と縦型蓄熱槽の効率的使用方法・切り替え時期の検討 他
熱供給ポンプ搬送動力の改善 試運転調節時の夜間低負担時にプラント送出し、圧力と各需要家流量の計測 (詳細は後述)
自動制御パラメータの再調整 熱源システムにおける自動生業系統のパラメータ等の調整、海水用真空ポンプの運転/停止圧力の調整 他
海水取水ポンプ搬送動力削減 利用温度差を最大限にするためのインバータ制御の設定 他
海水の安定供給の信頼性向上 オートストレーナのON/OFF差圧設定値等の調整(詳細は後述) 他
6 平成16年度運転実績(効果の確認)
 
省エネルギー効果
目標としたシステムCOP 1.0に対し 1.04を達成
省エネ率  4%
第一期キのシステムCOP 0.81に対する省ショウエネ性能
1.31倍バイ省エネ率 31%
CO2排出ハイシュツ量の削減 年間約100 ton
7 高効率な機器、システムの採用
  建物毎の熱源システムに比べて多くかかる地域導管等の搬送用エネルギーを最小限に抑える制御方法を採用した。
 熱供給ポンプ搬送動力の改善
  (1) ポンプ送り出し圧力可変制御のためのパラメータの設定
  (2) 地域熱供給ポンプの送り出し圧力可変制御

送り出し圧力可変制御の採用によって、従来方式に比べポンプ搬送動力が46%削減
8 取扱いの難しい海水を安定して利用する技術
  海水は、扱いが極めて難しく、計画時には数々の検討を要し、実際の運用でも改良を行い、熱供給事業の根本である「安定した供給」を維持してきた。
(1) 海水取放水配管の略系統図(海水水位と熱供給プラントの床レベル)
(2) 海水は、配管・機器に対する腐食性が高く、海生生物の付着や海水中の異物による配管閉塞、干満による圧力変動・時化の影響などを十分に考慮した上で有効に利用し、熱の安定供給を維持する必要がある。




第2部

■「NEXT21の居住実験」


講師 大阪ガス株式会社 リビング事業部 リビング開発部
技術企画チーム 志波 徹 殿
写真
1 NEXT21の概要
 
所在地 大阪市天王寺区清水谷町6−16
敷地 1543m2
規模 地上 6階、地下 1階
延床面積 4,577m2
住戸規模 18戸( 32m2 〜 166m2、平均115m2
駐車場 20台


5つの課題
・高効率で省エネルギー性の高いエネルギーシステムの構築
都市環境に貢献するハード・ソフトの提案
・ゆとりある生活を実現するための高性能な建築設備の開発
・21世紀の魅力あるライフスタイルを実現する住宅モデルの提案
・フレキシブルな住宅づくりを可能にする設備・配管システムの開発
2 NEXT21の居住実験の概要
  ・省エネルギーの実験
・環境保全の実験
・人のくらしの実験

□集合住宅用コージェネレーションシステム

・独立型電源方式、直流配電方式、エネルギーシステムコントローラなどの技術を検証。

従来の住宅に対して、断熱性向上で18%設備で9%、計27%の省エネルギーを実証した。また、第2フェーズでは熱主導運転により設備での省エネ性を向上させ合計で30%の省エネルギーとなり集合住宅用エネルギーシステムとしての優位性を実証した。

□アクアループシステム

第1フェーズ
 家庭用システムとしてのデータを取得し実用化の技術開発を完了。上水使用量の20%を削減
第2フェーズ
 紙とプラスチックの同時処理の実証実験を行い、家庭用可燃ゴミの一括処理の技術開発を完了。

□躯体住戸分離方式・フレキシブル配管システム
躯体と住戸・設備を分離して建設
躯体部分は100年の耐久性を確保し
リフォームや設備更新も可能なため
良質なストックとなる設計

立体街路(共用廊下)の下に
設備スペースを確保、今後の
水配管追加工事も問題なく
可能であった。

□リフォーム実験
第1フェーズ
 402住戸において外壁と水周りの
 変更を伴なうリフォームを実施(1996年度)

第2フェーズ
 404住戸において、住戸を分離する
 リフォームを実施。
 また、その405住戸では可動間仕切り
 によるリフォームを実施(2002年度)

3 第3フェーズの居住実験
  ・水素燃料電池コージェネレーション
・隣組コージェネレーション
・固体酸化物形燃料電池
・その他住戸での実験


□水素燃料電池コージェネレーション
[概要]
セントラル方式の水素製造装置を屋上に設置し、各戸のパイプスペースに設置できる水素PEFCと蓄電装置を組合わせたコージェネレーションシステムの実証試験
3〜4階と5〜6階で設置形態を変え、各々の最適な規模や制御方法を検証。
【5〜6階部では、国土交通省の住宅・建築関連先導技術開発助成事業の補助金交付を受けて実施】
□隣組コージェネレーション
[概要]
各戸の設置した蓄熱槽とワンループ配管からなる熱融通システム。
ワンループ配管は小径の管で、蓄熱槽も小型のため、イニシャルコストとランニングコストを低減。

□固体酸化物形燃料電池
[概要]
固体高分子形燃料電池よりも、高温で作動し、発電効率が高いのが特徴。
起動/停止は、固体高分子形燃料電池の方が容易。
2008年度内の大規模実証実験を目標に開発中。
301住戸の4階部分の外部ベランダに設置。

□その他住戸での実験

■呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)
日時:平成18年10月4日(水)   参加人数 : 56名
場所:広島県呉市宝町5-20
施設名 : 呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)
≪施設概要≫
 呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)は、東洋一の軍港、日本一の海軍工廠のまちとして栄えてきた呉市に建設された。展示物に10分の1の戦艦大和(全長26.3m)等の大型展示物が設置されているため、大空間に適した空調設備が必要とされ、室内全体を均一に空調するために床冷暖房設備が採用されている。
建築概要
建物規模  地上4階
建築面積  4,636.94m2
延床面積  9,628.01m2
主要機器 空冷ブライン
ヒートポンプチラー
冷房運転時 蓄熱時能力273Kw-2℃/-5℃ 1台
追掛時能力422Kw9.6℃/5℃
暖房運転時 蓄熱時能力240Kw48℃/53℃
追掛時能力280Kw37.2℃/43℃
熱回収時 追掛時冷房能力  340Kw8.7℃/5℃
追掛時暖房能力  480Kw33℃/43℃
蓄熱時冷房能力  125Kw-3.6℃/-5℃
蓄熱時暖房能力  265Kw47.5℃/53℃
吸収式冷温水機 冷房能力527Kw14℃/7℃
暖房能力441Kw35℃/42℃
1台
氷蓄熱槽 蓄熱量9,300MJ-2℃/-5℃
最大放熱量422Kw
放熱量273Kw
1台
温熱蓄熱量 蓄熱量8,500MJ蓄熱時
最大放熱量280Kw48℃/53℃
放熱量240Kw放熱時
1台

≪熱源システム概要図≫


床冷暖房仕様表
敷設面積 430m2
床下総風量 12780m3/h
吸熱量(冷房) 44W/m2(38kcal/m2・h)
放熱量(暖房) 95W/m2(82kcal/m2・h)
床表面温度(冷房) 21℃
床表面温度(暖房) 29℃
冷温水パイプ 高密度架橋ポリエスチレンパイプ  120m/回路
床冷暖部 13A(内径13) ピッチ150mm
冷温水(2次側)
冷水  125L/min
 (16〜18℃)
 ;  温水  125L/min
 (41〜35℃)
ヘッダー流量 FCH-1 冷水 40L/min  温水 40L/min
ヘッダー流量 FCH-2 冷水 45L/min  温水 45L/min
ヘッダー部以降圧損 8mAq
給気モジュール SM-1  500×500


床冷暖房設備断面図


床冷暖房設備敷設図
給気モジュール接続要領図

≪見学写真≫
写真
■記念講演会

開催日 平成18年5月23日(火)  参加人数:89名
会場 鯉城会館 5階 パール
題目 『知的生産性とこれからの空調』
講師 田辺 新一 様  早稲田大学理工学部建築学科 教授
・室内環境における省エネルギー対策の課題
・クールビズと知的生産性
・省エネルギー・知的生産性向上に適した環境制御
・SBS(シックビルディング症候群)症状と知的生産性
・温熱環境と知的生産性に関する被験者実験
 などについて、約80分間ご講演頂いた。

講演の始めに、2つのテナントビルの外観写真について解説された。
片方は外壁全面にガラスが多く採用されたビルで、もう一方は外壁から少し奥まった所へ必要な窓ガラスが配置されたビルであった。昼光利用のことも考えてデザインされたであろう前者のビルの方が、眩しさの関係から実際はブラインドが下げられて昼光を利用出来ていない状況に有ることを説明された。建築デザイナーの意図することと現実(使い易さ)とが異なっていることが分かった。

環境性能評価システムについては、GBTool・LEED(米国)・BREEAM(英国)・CASBEEなどがあり、これからのエネルギー環境政策の動向として、CO2排出量の削減値(率)ではなく削減効率で評価されるようになることや、機器の性能を示す「COP」表示も最大出力時の性能ではなく、低負荷から高負荷の平均性能表示に変わっていくであろうことを解説された。

これまでの研究成果として、被験者実験による高温環境が知的生産性に与える影響や、脳内酸素代謝を測定し作業成績による評価だけでなく、疲労を測定することが重要であることを説明された。

これからの建物の環境性能評価は、省エネルギー性能の良し悪しだけではなく、そこで仕事をする人の働きやすさ(生産性)の評価も含めて考えなくてはいけないと感じた。

写真
講演中の様子


■平成17年度 第1回技術セミナー

開催日 平成18年2月3日(金) 13:30〜17:20
会場 平和大通り電気ビル 13階会議室
第1部

■安田女子大学9号館アトリウムの快適環境計画
 (第19回空気調和・衛生工学会振興賞技術振興賞受賞業績)


講師: 大成建設株式会社
設計本部設備グループ
井上 邦彦 殿
写真
1 計画概要
 1)平成16年度の新学部設立に伴う新校舎計画
 2)「柔しく剛く」という建学理念
 3)コンセプト「建物自体が学生への教材」
   生きた教材としてさまざまな仕掛けを提供
2 建築概要
建設地 広島県広島市安佐南区安東
主要用途 学校(大学)
延床面積 12,412m2
階数 地上7階
3 設備概要
1)空調設備概要 写真
 熱源設備 (共用系統) 空気熱源HPチラーユニット
 空調設備 (教室系統) GHP(マルチ)
(共用系統) AHU、FCU
(アトリウム系統) 床吹出し空調、床冷暖房
 換気設備 (教室系統) 全熱交換器
(アトリウム系統) 上部熱抜き排気
            (冬期サーキュレーター兼用)
2)衛生設備概要 写真
 給水設備 (上水系統) 市水 直圧・増圧方式
(雑用水系統) 井戸水 加圧給水方式
 給湯設備 局所方式
 衛生器具設備 節水型・自動水栓
4 特長
1) 日射負荷低減手法
 庇の設置・高遮蔽ガラス・日射遮蔽装置(ロールスクリーン)の設置・屋上緑化・屋根及び空調室外機への井戸水散水を採用している。
2) 昼光利用
トップライトから、アトリウムとその周辺に開放された廊下へ、自然光を取り込み、照明負荷の低減を図っている。
3) アトリウムの快適環境の実現
 床吹出し空調システム・床冷暖房・アトリウム上部熱だまり部換気システムを採用している。


第2部

■事務所ビルにおける給水・給湯負荷算定法


1.給水・給湯消費量と衛生器具の使われ方
講師: 広島大学大学院工学研究科
助手 高田 宏 殿
写真
 広島市内に所在する事務所ビルを事例として、トイレ・湯沸し室・食堂において、実測調査の解析を説明された。
1)調査概要
 ・建物概要
 ・器具利用に関するアンケート調査と
  在席者数調査の概要
 ・実測調査概要

2)在階者数の解析

3)トイレ・湯沸し室・食堂系統における解析
 ・日使用水量
 ・時間使用水量
 ・瞬時流量
 ・給水・給湯温度と湯使用温度

4)トイレ内衛生器具の使われ方
 ・利用頻度の経時変化
 ・在席者1人あたりの器具利用頻度
 ・1回占有に対する各器具の使われ方

5)食堂における水・湯の使われ方

6)湯沸し室流し台における水・湯の使われ方
写真
2.新しい給水・給湯負荷の算定法
講師: 広島大学大学院工学研究科
教授 村川 三郎 殿
写真
 事務所ビルの実測調査結果をふまえ、トイレ・湯沸し室系統の給水・給湯負荷算定モデルを構築し、各系統につして条件設定を行い、新しく算定モデル・算定手法の説明を行われた。
1)給水・給湯負荷算定モデルの設定
 ・在席率モデル
  (平均・最大・全員在席・最小モデル)
 ・トイレ系統における給水負荷算定モデル
  器具到着モデル
  器具占有時間モデル
  吐水量モデル
  器具操作モデル
 ・湯沸し室系統における給水負荷算定モデル
  器具到着モデル
  吐水量モデル
  温度モデル
写真
2)給水・給湯負荷算定法の検証
 ・給水・給湯負荷算定モデルの設定
 ・給水・給湯負荷算定結果の検証
 ・在席率モデルが給水・給湯負荷に
  及ぼす影響
 ・器具数変化が給水・給湯負荷に及ぼす影響


第3部

■コミッショニングの現状とこれからの展開


講師: 建築設備コミッショニング協会
理事長 中原 信生 殿
写真
1.コミッショニングとは何か
 対象システム(建築物)を、環境・エネルギー並びに使い易さの観点から、使用者の求める要求性能を取りまとめ、設計・施工・受け渡しの過程を通して、その性能実現のための性能検証関連者の判断・行為に対する助言・査閲・確認を行い、必要かつ十分な文書化を行い、機能性能試験を実施して、受け渡されるシステムの適正な運転保守が可能な状態であることを検証することである。
2.コミッショニングにより何が変わる  ― その意義は ―
1) 文書化の充実、徹底
@企画段階における文書化 要望・条件の明確化、万全な意思疎通
A設計段階における文書化 設計図書包含範囲の明確化、明確な伝達等
B施工段階における文書化 工事情報の明確化等
C受渡し段階の文書化 システムマニュアルの集約等
2) 発注者にとっての意義 要求にマッチした完成物が出来る。
3) 設計者にとっての意義 設計品質の向上、設計者の役割・責任範囲の明確化等
4) 工事請負業者にとっての意義 工事中のトラブル減少、完成後のクレーム処理の減少等
5) 運転保守監理者にとっての意義→受渡しシステム機能の高品質化等 受渡しシステム機能の高品質化等
3.コミッショニング過程の展開
1)指針の整備
2)省エネルギー政策との融合
3)性能発注(契約)制度への展望
4.コミッショニングの類似過程と技術
1)試運転調整とコミッショニング
2)ESCOとRetro-Commissioning
3)省エネルギー診断とRetro-Commissioning
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5.性能契約・発注
6.コミッショニングは誰が行うのか
 性能検証責任者
7.その他
1) コミッショニングNPOの設立
2) 実施例


懇親会

 技術セミナー終了後に、同ビル20階にて懇親会が行われた。
 (社)空気調和・衛生工学会中国四国支部、(社)建築設備技術者協会中国四国支部、(社)広島県管工事業協会、(社)広島県設備設計事務所協会、4団体による懇親会が開かれ、学会・協会の枠を越えて、親睦を深めることが出来た。

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■広島市民病院新棟
日時:平成18年2月24日(金)   参加人数 : 96名
場所:広島県広島市中区基町7-33
施設名 : 広島市民病院新棟
≪施設概要≫
 本建物は、病棟老朽化、外来診療部門の狭隘化及び新しい時代における医療需要への対応、地域医療の中核としての機能の充実を目的として、増改築整備がされる。空調・衛生設備としては光熱費の削減・省エネルギーを考慮した計画となっている。
・建築概要
建物規模 地上11階、地下2階
建築面積 5,415.90m2(本工事増築部分)
延床面積 35,030.80m2(本工事増築部分)
・設備概要
空調設備 吸収式冷凍機 844kw X 3台
同上冷却塔 4,710kw X 1台
チリングユニット 224kw X 2台
同上冷却塔 858.1kw X 1台
給水設備 上水 高架水槽方式
中水 雑用水を中水処理装置で処理し、利用する。
雨水 雨水を雨水槽に貯留し、潅水・雑用水に利用する。
特殊排水設備 系統ごとに排水処理を行い排水する。
(検査排水、感染排水、人工透析排水、ボイラーブロー排水)
感染性廃棄物
処理装置
院内の感染性廃棄物を高圧蒸気滅菌し、一般廃棄物として処分する。

≪システムの特長≫
1. 建物の特徴
(1) 免震構造
(2) 外断熱工法の採用
(3) 病室階エアーフローウィンドウの採用(E・S・N方向)
(4) 屋上庭園設置による空調負荷の軽減
(5) 光庭の設置による照明負荷の軽減
2. 空気調和設備の特徴
(1) 省エネルギー対策
@ コージェネレーションシステムの導入
A 氷蓄熱システムの導入
B エアーフローウィンドウの採用
C 自動制御設備
オープンネットワークシステムの導入、熱源台数制御の採用、BEMSの導入
(2) 快適性の向上
@ 1階床暖房熱コイルの採用
(3) 病院機能の安全対策
@ クリーンファンユニットの設置
A ファンコイルユニット他のドレンパンの抗菌処理
3. 給排水衛生設備の特徴
(1) 雑用水の中水処理による便所の洗浄利用
(2) 雨水の雑用水(中水)・潅水への利用

≪見学写真≫
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■安田女子大学 9号館
日時:平成17年12月7日(水) 14:00〜16:00  参加人数 : 56名
場所:広島市安佐南区安東6丁目13-1
建築主 : 学校法人 安田学園
施設名 : 安田女子大学 9号館
設計 :大成建設株式会社 一級建築士事務所
施工 :大成建設株式会社 広島支店
工期 :2002年6月〜2003年11月
≪施設概要≫
 家政学部の新設に伴って建設されたこの建物は、キャンパスの中心に広がる芝生広場部分に位置し、7層吹抜けのアトリウムを取り巻く様に東側から南側にかけて各教室を配置して、建物全体の省エネルギー計画とアトリウムの快適環境計画が行われている。
・建築概要
建物規模 地上7階
建築面積 2,823m2
延床面積 12,412m2
・設備概要
熱源設備(共用系統) 空気熱源ヒートポンプチラー  300KW×2台
空調設備 (教室系統)GHP(マルチ)
(共用系統)AHU、FCU
(アトリウム系統)床吹出し空調機、床冷暖房
換気設備 (教室系統)全熱交換器
(アトリウム系統)上部熱抜き排気(冬期サーキュレータ兼用)
給水設備 (上水系統)市水   直結増圧給水方式
(雑用水系統)井戸水   加圧給水方式
給湯設備局所方式
衛生器具設備節水型・自動水栓
受電設備 1回線受電、屋外キュービクル(屋上設置)
電灯設備 (教室系統)高効率型蛍光灯器具の採用
      昼光センサーによる調光設備
(トイレ系統)人感センサーによる自動点滅

≪システムの特長≫
1.省エネルギー化
(1) アトリウム頂部には気象条件で自動開閉する換気口を設置し、中間期の自然換気が行われ、アトリウムの冷房負荷を削減している。
(2) 屋上の室外機周辺には、噴霧型の散水用スプリンクラーを取り付けて、夏期に井戸水を散水することで吸込み空気温度を下げて機器の効率向上を図っている。
(3) 日射負荷低減のためにアトリウムのトップライト分部はLow-e日射遮蔽ガラスの採用と、西ガラス面は熱線吸収ガラスを採用し、電動スクリーンと併用されている。また、バルコニーの設置や屋上緑化などの建築的工夫も取り入れて冷房負荷を低減している。
(4) トップライト及び西側ガラス面から昼光を取り込み照明用電力の削減を図っている。また、教室の照明器具は高効率HF蛍光灯を使用し、昼光センサーによる点滅・調光制御を行い照明用電力の削減を図っている。
2.快適環境化
(1)アトリウムは床吹き出し空調システムと、床冷暖房システムを併用し高さ3m以下の居住ゾーンを効率良く空調できるよう計画されている。また、冷房時は上部の熱溜りは自動的に機械排気され、暖房時は上部の暖気を1階のロビーに供給し暖房の補助に利用している。この循環ダクトはシースルーエレベータ横の目立つ場所に設置され、学生の具体的な環境教育の教材としても活用されている。

≪見学写真≫
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■平成16年度 第2回技術セミナー

開催日 平成17年2月23日(水) 13:30〜17:10
会場 平和大通り電気ビル  13階会議室
第1部

■ 「明治生命高松ビル」の計画・設計・施工
  (第18回空気調和・衛生工学会振興賞技術振興賞受賞業績)


講師 清水建設(株)設計本部設備設計部2部
  グループ長   荒井 義人 殿
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はじめに
 明治生命高松ビルは、高松市、市街中心部の南端に投資用として建設された。立地面から他の賃貸オフィスビルに対して魅力的な空間デザイン、居住性が要求されたため、四面をガラスカーテンウォールにし、共用部には、大きな魅力的なアトリウムを設けている。
1 建築概要
建設地 香川県高松市藤塚町
主要用途 事務所
敷地面積 2,503.44m2
建築面積 1,294.55m2
延床面積 8,691.78m2
階数 地下1階、地上12階
構造 鉄骨造
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2 特長
1) アトリウム内の橋脚(通路)の空調
中間期 1階の給気口とアトリウム頂部の排気口が開放され、自然通風によりアトリウム空間に新鮮空気が導入されている。
夏 期 アトリウム上部に設けられたブラインドが日射量に応じて自動開閉し、日射を遮へいするとともに、頂部の排気ファンが作動し、暖気を強制排出している。
冬 期 上部にたまる暖気を専用ダクト・循環ファンによって1階ロビーへ供給し、暖房の補助に活用している。
2) アトリウム内の橋脚(通路)の空調
アトリウム全体を空調するのではなく、通路部分を、床吹出しによる局所空調を行っている。
3) 照明
スポット照明を採用し、照度センサーにより自動点灯させ、昼光照明を可能な限り利用している。
4) 専用部
アトリウムに導入された空気を利用して、外気冷房、ナイトパージを行っている。
5) その他
熱回収型パッケージエアコン、全熱交換器、熱線反射ガラスの採用などによって、空調用エネルギー消費量が年間29%削減されることが試算されている。
以上のシステムを数値流体力学解析(CFD解析)及び実験により確認し、試運転時には、模擬発熱を使った温度分布の確認と座席廻りの吹出し気流分布・温度分布を測定し、実験データの検証および気流の目視確認を行い、ねらい通りの温熱環境を実現している。

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外気冷房の効果
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自然通風・外気冷房概念


■高知市文化プラザ「かるぽーと」大ホールの空気調和設備
  (第18回空気調和・衛生工学会振興賞技術振興賞受賞業績)


講師 高砂熱学工業(株)広島支店  技術部設計課
  主任  木山 昌良 殿
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はじめに
 本建物は、市民の演劇・音楽活動の発表の場として利用される文化ホール・市民ギャラリー・中央公民館
を併設した複合施設である。大ホールの空調計画にあたっては、空調ゾーニングを細かく分けることによって、
快適な温熱環境を実現している。
1 建築概要
建設地 高知市九反田2番1号
主要用途 劇場・博物館・ギャラリー・公民館
延床面積 35,888.00m2
階数 地下3階、地上11階
2 空調設備概要
熱源設備
ガス焚吸収式冷温水発生機 1,230kw × 2台
水冷スクリューチラー 350kw × 2台
真空式温水ヒータ 290kw × 1台
空調設備 空調設備空調機+単一ダクト方式(ホール、ロビー、展示室)
空調機+単一ダクト方式+ファンコイルユニット方式(楽屋ほか)
パッケージエアコン方式(会議室、事務室ほか)
3 特長
1) 空調ゾーニングを、客席部分を4系統、舞台部分を2系統とし、空調対象域の空間的配置・熱負荷形態に応じたゾーン分けとなっている。
2) 空調システムは、客席部分を吹出し温度差の小さい観客にやさしい温熱環境を提供できる床吹出しシステムとしている。
3) 可動式オーケストラピットとバルコニー部分は、構造上の問題から、温度成層を形成し客席と同等の温熱環境を実現する置換空調システムとしている。
4) スロープ形状床とスロープ形状床のそれぞれの客席で、客席下部に設置する床吹出し口を開発している。
以上のシステムを数値流体力学解析(CFD解析)及び実験により確認し、試運転時には、模擬発熱を使った温度分布の確認と座席廻りの吹出し気流分布・温度分布を測定し、実験データの検証および気流の目視確認を行い、ねらい通りの温熱環境を実現している。
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1階客席空間温度分布
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気流形状確認風景
第2部

■「飲食店舗における給水負荷算定法」

講師 (1)算定の考え方
 (広島大学大学院工学研究科 教授  村川 三郎 殿)
(2)モンテカルロ・シミュレーションによる給水負荷算定法について
(広島大学大学院工学研究科 特別研究員 高田  宏  殿)

(1)算定の考え方
 複合商業施設内の飲食店舗における、1年間分の使用水量の実測データをもとに、店舗別の使用水量の変動傾向と水使用実態をご説明頂いた。また、1日の来客状況も調査され、時間使用水量と来客者数の関係も解説して頂き、店舗の業態別に比較が出来て、とても興味深い内容であった。
 年間の使用水量の推移、年度毎の使用水量の推移、使用水量の曜日別度数分布等をグラフ化され、店舗面積に対する厨房面積・客席数・従業員数との関係や、来客者数と使用水量の関係も、分かりやすくご説明頂き、研究で求められた使用水量原単位の予測式についても解説して頂いた。

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(2)算定の実際
 分析したデータをもとに店舗別の水使用割合を5つにパターン化され、厨房内の水使用実態をモデル化して、「給水負荷算定モデル」を構築された。この算定モデルを用いたモンテカルロ・シミュレーションにより、時系列的負荷を予測する方法をご説明頂いた。また、この方法で求めた算定値と実測値を比較されて、実用的な範囲で十分予測が可能であることを解説して頂いた。
 これらの研究により、実際の設計業務で利用できる「新しい給水負荷算定法」のご提案を頂き、実態に合った設備計画が出来るようになることを望みます。

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懇親会
 技術セミナー終了後に、同ビル20階で懇親会が行われた。
 (社)空気調和・衛生工学会 中国・四国支部、(社)建築設備技術者協会 中国・四国支部、(社)広島県管工事業協会、(社)広島県設備設計事務所協会の会員同士が学会・協会の枠を越えて懇親することが出来た。

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■平成17年度支部総会 記念講演会
開催日 平成17年5月24日(火) 参加人数:106名
会場 八丁堀シャンテ 3階 鯉城(梅)
題目 京都議定書発効に伴う地球温暖化対策と排出権取引
講師 金島 正治様  清水建設(株)プロポーザル本部 首席
1.地球温暖化対策の現状
2.温室効果ガス削減の目標と手段
3.排出権取引
4.排出権取引の仕組み
5.排出権取引の立上げ
6.排出権取引に関する課題

の題目について、約1時間30分間にわたって、ご講演頂いた。
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講演中の金島様
 「地球温暖化対策の現状」については、今までとこれからの国内外の情勢と日本の現状をご説明頂き、今までの対策の進捗状況と排出量の見通し、並びに日本の業種別による削減目標と対策の現状を解説して頂いた。また、「温室効果ガス削減の目標と手段」については、京都議定書における日本の削減目標とその内訳及び、産業界の温室効果ガス削減対策を説明された。

 「排出権取引」については、約束の達成に向けたスケジュール・CDM/JI実施に要する手続、期間や、国別登録簿の仕組みについて解説されたあと、京都メカニズムの説明に始まり、排出権取引市場や、排出権プロジェクトの実施フローを説明頂いて、CDM/JIの対象分野を国別に比較された。

 排出権獲得事業の仕組みや、推進フローを、いろいろな実施例を基に説明頂き、CDM理事会へのプロジェクト登録までの仕組みを解説して頂いた。

 「排出権取引に関する課題」については、御自身の経験に基づいたホスト国に対する問題や、日本の体制における課題などについて解説して頂き、これから解決していかなくてはいけない問題を提示して頂いて、非常に興味深い講演であった。
地球温暖化防止に関する国内外の情勢






■ダイヤモンドシティ ソレイユ
日時:平成16年10月15日(金)参加人員:83名
場所:広島県安芸郡府中町大須2-1-1
施設名:ダイヤモンドシティ ソレイユ
≪施設概要≫
 ダイヤモンドシティ ソレイユは、広島市近郊のキリンビール広島工場跡地に西日本最大級のショッピングセンターとして、平成16年3月にオープンした施設です。
 本施設の空調熱源設備は、中国電力(株)の蓄熱受託制度を活用した、氷蓄熱式空調熱源供給システムを導入しています。
・建築概要
建物規模 地上5階、塔屋1階
延床面積 約218,000m2
店舗面積 約118,000m2
・設備概要
ブラインターボ冷凍機1,080USRT×3台
製氷時能力9.62GJ/h
追掛時能力13.7GJ/h
冷却塔開放式16.4GJ/h(追掛時)×3台
氷蓄熱槽立型密閉カプセル式×10基
容量130m3/基
蓄熱容量23.9GJ/基
寸法3,424φ×16,000h
熱交換器プレート型SUS304
核店舗系統12.66GJ/h×1台
東西専門店系統23.42GJ/h×2台
ブラインポンプ788m3/h×110kw5台(予備2台)
冷却水ポンプ822m3/h×75kw3台

≪システムの特長≫
1.システムのシンプル化
(1) 氷蓄熱槽、熱交換器、冷凍機の配管システムを直列化し、電動弁による切替を簡略化している。
(2)蓄熱用ポンプ、放熱用ポンプ等のポンプを共用化している。
(3)現場蓄熱監視盤により無人化にて、スケジュール運転を行っている。
2.省エネルギー化
(1)2次側冷水大温度差(7℃〜17℃)に対応し、ブライン側も従来に比べ0.5℃〜1.0℃の温度差を大きく取ることで、循環量を約14%削減している。
(2)高効率のブラインターボ冷凍機の採用
(3)ブラインポンプのインバータ化
3.省スペース化
(1)タワー型密閉蓄熱槽を採用し、立体駐車場の未利用空間を活用している。

≪見学写真≫
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建物外観(屋上機械置場)  
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氷蓄熱槽
球カプセルシェル蓄熱材
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ブラインターボ冷凍機
ブラインポンプ
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熱交換器
蓄熱現地監視盤
■平成16年度支部総会 記念講演会
 開催日:平成16年5月21日(金) 参加人員:70名
 会場:鯉城会館5階 パール
 題目:宇宙空間に住まう
 講師:菊山 紀彦  宇宙航空研究開発機構主任研究員
≪講師、菊山先生からのメッセージ≫
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講演中の菊山先生
雨が降り、風が吹く美しい星「地球」。
わたしたちはこの星を旅する「時の旅人」です。
前の旅人、祖父、父からこの星を受け継いだわたしたちがしなけらばならないこと、それは次に来る旅人、子供、孫にこの星を受け渡す時、もらった時よりも、もっときれいな星にして渡すことです。
写真 昼間でも青空のない月面をジープで探査するアポロ17号、シュミット宇宙飛行士
写真 宇宙を飛行する国際宇宙ステーション。
いま二人の宇宙飛行士が六ヶ月毎に交替しながら滞在している。
写真 見上げれば果てしなく続くように思える青空。しかし宇宙から見る空の断面は驚くほど薄い。
地球をバスケットボールとすれば、地球の大気はその表面を濡らす水の膜ほどの厚さしかない。